◆エンベロープ [Envelope]
ある種の細菌(ペスト菌、スピロヘータなど)の細胞や大型ウイルスの粒子(ビリオン)の外被である。ペスト菌では37℃で培養した場合や宿主の体内で発育した細胞の表面にある、莢膜に似た粘性のある外被をエンベロープとよんでいる。ただし、この外被が莢膜であるか、それとは別であるかについては説が分かれている。
一方、ウイルス粒子ではヒトや哺乳類、鳥類のポックスウイルス属、ヘルペスウイルス属、ミキソウイルス属、ハシカウイルス、脳炎ウイルスとある種の腫瘍ウイルスや昆虫ウイルなどに認められている。また、魚類ウイルスではラブドウイルス属、トガウイルス属、バキュロウイルス属などがエンベロープをもっている。ウイルスエンベロープは宿主細胞へ吸着・侵入する役割があるとされている。エンベロープは脂質や多糖を含み、ウイルスのエーテル処理で失活する場合と耐性の場合がある。ミキソウイルスやハシカウイルスではエーテル処理によって、エンベロープが断片になって、赤血球と凝集する活性が増加する。

細菌

ペスト菌

スピロヘータ

大型ウイルス

莢膜

ポックスウイルス属

ヘルペスウイルス

ミキソウイルス属

ハシカウイルス

脳炎ウイルス

腫瘍ウイルス

昆虫ウイルス

魚類ウイルス

ラブドウイルス

トガウイルス属

バキュロウイルス

脂質

多糖

赤血球